中野のおすすめ3
壁には、能面の「小面」がかけられていたが、豊臣秀吉が愛好したといわれるこの面は「花の小面」と呼ばれていて、ふと華やかな女人と賑やかに舞う秀吉を想像してしまった。
三井文庫には、女面の最高傑作といわれる「孫次郎(オモカゲ)」があり、重要文化財に指定されている。
やや憂いを含んだ女人の顔は何を想っているのだろうか。
じっと見つめていると惹きこまれてしまいそうな眼差しである。
他に「白色尉(翁)」「中将(鼻まがり)」などがあり、このコレクションは他に例をみないという。
南家十代目の三井高陽が、終生かけて収集した切手は、スウェーデン、ノルウェー、ハンガリーなど世界各国に及び、交通史や郵政史の研究家であった高陽の面目躍如たるものである。
日本の切手では、明治初年の「和紙大櫻20銭仮名(口)入シート」は、世界唯一といわれる。
切手パネルを繰っていたら、明治八年の日付がある自分と同じ住所の封筒を見つけ思わずにっこりしてしまった。